バッテリー上がりの考えられる原因は?

ライトの消し忘れ

バッテリーが上がってしまう理由の中で最も多いのがヘッドライトやルームランプの消し忘れです。

車に搭載されているバッテリーはエンジンが掛かっている状態だとつねに発電された電力を充電し続けていますが、エンジンが止まっている時には充電することはできません。

自動車のライト類はすべてバッテリーからの電力で賄っていますが、エンジンが止まっている状態でヘッドライトやルームランプを点灯し続けているとバッテリーに蓄電された電力をすべて消費してしまうことになるのです。

特に暗い夜道を明るく照らすためのヘッドライトはかなりの電力を消費するため、エンジン停止後早ければ1時間程度でバッテリー上がりを起こすことがあります。

ルームランプは消費電力がそれほど大きくないためそれほど極端な短時間でバッテリー上がりを起こすことはありませんが、1週間以上点灯してるとバッテリー上がりのリスクが急激に高まります。

過剰な電飾

時々車内、または車外にたくさん電飾をつけて明るくドレスアップしている車も見かけますが、そういった車は特に注意が必要です。

一つ一つの電飾はそれほど電力を消費しなくても、たくさんつけるとそれだけバッテリーにとっては負担になります。

また純正のカーナビゲーションやオーディオなども思っている以上に大きな電力を消費してしまいます。

最近の車はアクセサリーの高機能化に伴い大量の電力を消費しますし、バックモニターやドライブレコーダーなども電力を消費しますから十分な注意が必要です。

長い間車を運転していない。

電力を消費しなればバッテリーもあがらないのであればずっと乗っていなければ大丈夫だろう、と思いがちですが、長い間車エンジンをかけずに駐車している車もバッテリーが上がりやすくなっています。

バッテリーはいわゆる充電池ですから、普通の電池同様にずっとそのまま置いておいても自然放電してしまいバッテリー中の電力はどんどん消費されていきます。

新品のバッテリーであったとしても車に乗っていない期間が3ヶ月以上になるとバッテリー上がりを起こすリスクが高くなりますし、一年以上使用したバッテリーであれば1ヶ月エンジンを始動していないとバッテリー上がりを起こす可能性が高まります。

また短距離移動の繰り返しもバッテリーを弱らせる原因になります。

短い時間の充電と放電を何度もちょこちょこ繰り返すとそれだけバッテリーの機能も低下してしまうのです。

バッテリーの劣化

バッテリーは消耗品です。車に装着した時点で劣化が始まっていきます。

性能が低下したバッテリーをいつまでも使っているとそのぶんバッテリー上がりに見舞われるリスクは高まります。

バッテリー上がりかを確認するチェック方法は?

エンジンが掛からない

バッテリー上がりでいちばんわかりやすい症状は「エンジンが掛からない」ということです。

車のエンジンを始動する時にはバッテリー中の電力を使ってスターターモーターを動かしますが、バッテリー上がりを起こしてしまうとスターターモーターを動かすエネルギーが供給されないためエンジンがかからなくなります。

メーター類が点灯しなくなる(暗くなる)

バッテリーが上がると電力が供給されなくなるためスピードメーターやガソリンメーターといったメーター類や各種警告灯の点灯が点かなくなります。

バッテリー上がりの起こりやすい季節は?

バッテリー上がりを起こしやすい季節は夏と冬です。

それではなぜバッテリー上がりを起こしやすいのか季節ごとに見ていきましょう。

冬の時期

車に搭載されているバッテリーの中には「バッテリー液」と呼ばれる液体が入っていますが、この液体は温度が下がると性能が落ちやすくなるのです。

かりに新品のバッテリーだったとしても、外気温が0℃の時はその性能の80%しか発揮できなくなってしまうのです。

新品でもこの有様ですから、古いバッテリーはなおさら影響を受けやすくなってしまいます。

夏の時期

バッテリー機能の低下は外気温の低下に影響を受けるため、暑くなってもバッテリー自体が弱ることはありません。

それなのになぜ夏場にバッテリー上がりを起こしやすいか、といえば「消費電力の増加」です。

日本の夏は非常に蒸し暑く、つねにエアコン全開で車を運転する人も多かったのではないでしょうか?

夏場はエアコンをフルに動かしているため、大変な電力を消費するのです。

また夏休みの渋滞に巻き込まれてしまったりして灼熱の環境の中ダラダラと走っていたのであればあればなお最悪です。

バッテリーも人間と同様極端な温度変化には弱い、というイメージで覚えておきましょう。

バッテリー上がりをした時の対策方法は?

ブースターケーブルを利用する

もしブースターケーブルを持っていれば、近くの車から一時的に電力を分けてもらうことができます。

ただしブースターケーブルのつなぎ方や注意事項、エンジンを切る・切らない、といった手順が細かく決まってますから、ある程度車の知識がある方におすすめです。

ブースターケーブルを持っている、という人はいざという時のためにそなえて一度練習しておくとよいでしょう。

この方法は助けてくれる車が近くにあることが大前提となりますから、いざという時にはあまり役に立たないかもしれません。

モバイルジャンプスターターキット

ブースターケーブルにモバイルバッテリーが付属したものです。

事前に充電しておく必要がありますが、救援車は不要ですからいざという時頼りになります。

アマゾンでも購入することができますから1台積んでおいてもいいかもしれません。

ロードサービスに依頼する。

ブースターケーブルを持ってなかったり、近くに助けてくれる車がない時、何をどうしたらいいかわからない、という人はJAFなどのロードサービスを依頼する方法がおすすめです。

依頼してから到着するまで時間はある程度かかってしまいますしもちろん費用もかかりますが、確実ですし安全・安全です。

わからない点や不安な点も質問すればプロの目線から答えてくれますからとても頼りになります。

最近は加入している自動車保険やクレジットカードのサービスにも付帯されている場合がありますがら一度確認してみるとよいでしょう。

ここで紹介した方法はあくまで応急処置です。

一度上がってしまったバッテリーはもう本来の性能を発揮することはできずいつまた上がってもおかしくない状態ですから、そのままディーラーやカー用品店へ行ってバッテリーを交換しましょう。

バッテリー上がりを事前に防ぐ方法は?

エンジンが掛かっていない時は極力電力を消費しない。

バッテリー上がりを防ぐためには、エンジンが停止している時にアクセサリーを極力使用しない事です。

もちろん短時間ならそれほど影響はありませんが、あまりに長い時間利用する場合は注意が必要です。

またヘッドライトは相当な電力を消費しますから、エンジンを停止している時は短時間であっても必ず消すようにしましょう。

定期的に運転すること。

車のバッテリーも電池ですから長い時間稼働させないと自然放電してしまう、ということは先ほど紹介しました。

ですから定期的に車乗ってしっかりバッテリーを充電してあげるようにしましょう。

また短距離走行を繰り返している場合にはコンスタントに乗っていると言ってもバッテリーが弱っている可能性も考えられます。

2週間に一回、長くても1ヶ月に1回は、意識して中・長距離のドライブに出かけてあげるとしっかりと充電することができます。

早めに交換する。

バッテリー交換は費用がかかりますからできるだけ最後まで使いきりたいものですが、ギリギリまで使っているとそのぶんバッテリー上がりにみまわれるリスクは高まります。

定期的にバッテリーのチェックをして、最近弱ってきたかな、と思ったら交換するようにしましょう。

またエンジンのかかりが悪い、とかメーターが暗くなってきたな、と感じたらディラーやガソリンスタンドなどでチェックしてもらうようにしましょう。

バッテリーの交換時期の目安は2~3年と言われていますので、それを目安にしてもよいでしょう。

ちょうど車検がそのくらいの間隔ですから、上手に利用するのも一つの手です。