ハイブリッドカーのメリットは?

燃費がよい

ハイブリッドカーの一番のメリットはやはりその燃費の良さでしょう。

多くの方がハイブリッドカーを購入する理由はズバリ「燃費がよいから」です。

一昔前では、ハイブリッドカー=プリウスなどハイブリッド専用車、というイメージでしたが、最近では同じ車種でもハイブリッドカーと普通のガソリンエンジン両方のラインナップを準備する車種が多くあります。

ハイブリッドカーの人気の表れということができるでしょう。

ここではトヨタ、ヴィッツを例に燃費の差を紹介していきます。

ヴィッツのガソリンエンジンを搭載する標準グレードである1.3Uは、平均実測燃費15.4km/L、一方ハイブリッド車の標準であるハイブリットUは28.5km/Lとのデータがあります。

このデータからガソリン1L当たりの走行距離の差は13.1kmであることがわかります。

なんと単純計算でも、ガソリン1Lで走ることのできる距離がハイブリッドの方が約2倍長いのです。

ここで毎月の走行距離を1000キロ走ると仮定してさらにシミュレーションしていきます。

この条件ではガソリンエンジンで約65L、ハイブリッドエンジンで約35Lのガソリンが毎月必要な計算になります。

レギュラーガソリン1リッター当たりの全国平均販売価格は、2018年5月末現在で142円です。

毎月必要なガソリン代は、ガソリンエンジン車で9230円、ハイブリッド車で4970円であり、毎月4260円程ハイブリッド車が安く済む計算になります。

また、給油のタイミングについても考えてみましょう。

ヴィッツのガソリンタンクはハイブリッドグレードで36L、ガソリングレード車で42Lの容量です。

ガソリンエンジンなら最低でも月2回給油する必要がありますが、ハイブリッド車なら月1回の給油で済むでしょう。

ガソリンスタンドは必ずしも自宅や職場の周辺にあるとは限らず、その場合わざわざガソリンスタンドまで出かける必要があります。

ガソリンを入れる行為自体をストレスに感じる方も特に女性では多いでしょう。

ガソリンスタンドまでの距離やそこまで行く時間と、給油する手間を考えると、ハイブリッド車を選ぶことは単純なガソリン代の差額以上の価値があるということができるでしょう。

エコカー減税をうけることができる

ここでもヴィッツを例に考えていきます。

前述したヴィッツハイブリッドUでは、エコカー減税により、自動車取得税52,100円、自動車重量税22,500円に加え、グリーン化特例でさらに25,500円と合計100,100円の優遇を受けることができます。

一方ガソリンエンジンの1.3Uの場合、自動車取得税9,000円、自動車重量税5,700円、そしてグリーン化特例はないので、減税額は合計14,700円です。

購入時の差額85,400円はとても大きいと言えます。このお金で他のオプションをつけることもできますね。

リセールバリューが良い

中古車相場は人気によって大きく左右されますが、ハイブリッド車は中古車業界で大人気です。

この人気は少なくともあと数年は続くことでしょう。多くの場合、新車購入時の価格はハイブリッドグレードの方が1~2割程度割高です。

しかし、売却する時の価格を考えれば、ハイブリッド車の方が高く買い取ってもらえるケースが多いため、購入時の価格差は埋まるでしょう。

環境に優しいことをしている実感がある

当然の事ですが、燃費がよいということはガソリンを使う量も少なく済みますし、排出する二酸化炭素も少なくて済みます。

そのため、環境に配慮している実感が湧きます。

またハイブリッド車はガソリン代少なく済むため、気兼ねなく車を使って遠出をするなどよりアクティブになれるでしょう。

特に小さいお子さんのいる家庭では自動車はお出かけの必須アイテムです。

頻繁にレジャーに連れて行ってあげればきっと奥さんやお子さんも喜んでくれることでしょう。

ハイブリッド車に乗るメリットのまとめ

ここまでトヨタ・ヴィッツを例に見ていきました。ガソリンエンジンの1.3Uは新車価格1,798,200円、一方ハイブリットUは2,087,640円であり、289,440円ハイブリッドの方が多く必要です。

しかし、ここからエコカー減税分の差額85,400円を差し引くと、購入時の差額は204,040円になります。

毎月1000キロ走行すると仮定すると月々のガソリン代の差額は4260円ですので、48カ月つまり4年間乗り続ければ、新車購入時の価格差をペイすることができる計算になります。

4年間以上乗ればガソリン代によるメリットはどんどん大きくなりますし、売却するときの価格が有利であれば、その分はプラスになります。

そして、給油する回数も少なくて済む点も決して無視できないメリットです。

実際ヴィッツの場合、ハイブリッドグレードのエンジンは1.5Lと1.3Uより排気量が200㏄も大きいため、ワングレード上のエンジンということができます。

その排気量の差を生かし、ゆとりのある走りをすることができるメリットもあります。

しかし単純にそれを差し引いたとしても、ハイブリッドグレードを選ぶことは賢い選択肢と言うことができるでしょう。

ハイブリッドカーのデメリットは?

購入時の価格が高い

メリットでも触れましたが、ハイブリッドグレードは同装備のガソリングレード比べ、新車の価格が1~2割程度高い設定になっていることがほとんどです。

走る距離によってその差額の大部分がペイできるという事実はあるものの、やはり初期投資が多く必要になる点は大きなデメリットということができるでしょう。

車種やグレードによっては、ガソリン代の差額を考慮しても全く差額が埋まらない場合もあります。

また同様に、サンデードライバーなど日ごろあまり車に乗らない方、年間の走行距離が少ない方は浮いたガソリン代で差額を相殺することは期待できないため、かえって割高になります。

重量が増える

ハイブリッド車はその構造上の理由により、車両重量が重くなります。

車が重くなると運動性が悪化することもあり、気持ちの良いドライビングフィールがスポイルされてしまうこともあります。

ただし加速についてはモーターによるアシストがあるためデメリットを感じることはないでしょう。

しかし、車両が重くなった分、ブレーキやタイヤなど駆動系の消耗品の消費も早くなる可能性も考えられるため、メンテナンスコストの増加も想定されます。

バッテリーの交換が必要になることも

あまり知られていないことですが、ハイブリッド車のバッテリーは大容量で高性能であるためガソリン車と比較して非常に高く、普通のバッテリー交換ならば1万~数万円で済むところ、ハイブリッド車のバッテリーは数十万円単位の費用が掛かります。

一般的にハイブリッド車のバッテリーの寿命は7年~10年程度といわれており、新車で購入する場合にはあまり心配する必要もありませんが、中古車として購入する場合は注意が必要です。

特に年式の古い中古車を購入する場合、バッテリーの交換が終わっているかどうか事前に確認し、心配であるならば購入は控えたほうがよいでしょう。

ハイブリッドカーはこんな人におすすめ

毎日通勤で車を使う、週末は小さい子供を連れての家族サービスをする、レジャーや実家への帰省などで長距離を乗る機会が多い、という方にとって、ハイブリッド車は最善の選択肢であるということができます。

また、少しでも燃費の良い車に乗ることで日々の生活でも環境に配慮したい、という考えの方にも自信をもってお勧めできます。

一方、あまり自動車に乗る機会のない方にとって、燃費が良いからという理由だけでハイブリッドを選ぶのはあまりよい選択とは言えないこともあります。

ハイブリッド車はガソリン車の同等グレードと比べ初期投資がプラスアルファで必要となるため、自分のライフスタイルを鑑みて本当にお得な選択肢であるかどうか一度しっかりと試算してみることをお勧めします。